て家を購入するとなると、さまざまな疑問や不安が頭をよぎるものです。
予算はどのくらい必要なのか、住宅ローンの返済期間はどのくらいになるのか、家の種類や立地選びはどのように進めればよいのかなど、初心者には戸惑うことも多いでしょう。
この記事では、初めて家を購入する人に向けて、基本的な家の買い方について詳しく解説していきます。
マイホームの購入は一生に一度の大きな買い物。
そのため、事前にしっかりとした知識を持ち、後悔のない選択をするために役立つ情報をお届けします。
□家を買う前に知っておきたい基本的なポイント
家を購入する前に、まず押さえておくべき重要なポイントがいくつかあります。
それらを理解しておくことで、購入のタイミングや予算、住宅ローンの組み方などを計画的に進められるようになります。
1:平均的な年齢と返済期間
国土交通省の「令和3年度住宅市場動向調査報告書」によると、初めてマイホームを購入する人の平均年齢は、新築住宅では30代後半から40代前半、中古住宅では40代前半となっています。
これは、住宅ローンの返済期間が35年に設定されているケースが多いためです。
例えば、注文住宅を購入した場合の平均返済期間は32.9年、建売住宅では34.1年、新築マンションでは32.0年となっており、70歳頃までに完済できるように設定されることが一般的です。
2:家の購入に必要な資金
家を購入する際にかかる費用は、新築物件であれば約4,000万円～5,000万円、中古物件であれば約3,000万円前後が平均的な予算です。
特に、注文住宅や新築マンションの購入資金は5,000万円近くになることもあるため、予算に余裕を持った資金計画を立てることが大切です。
また、物件価格だけでなく、諸費用や税金なども含めた総合的な予算計画が必要になります。
3:返済期間と将来設計
住宅ローンは長期にわたる返済が前提となるため、将来の収入やライフスタイルの変化も見越して計画を立てる必要があります。
子育てや老後の生活など、長期的な視野で返済プランを考えましょう。
特に、現在の収入に大きな変動が見込まれる場合は、無理のない返済計画を立てることが大切です。
□家を購入するまでの流れ
家を購入するプロセスは、さまざまな段階を経て進められます。
事前の計画が不十分だと、スムーズに進まないこともあるため、各段階をしっかりと押さえておくことが大切です。
ここでは、物件探しから契約、引き渡しまでの基本的な流れを詳しく解説します。
1:資金計画を立てる
家を購入する際にまず行うべきことは、資金計画を立てることです。
自己資金や住宅ローンの借入額を明確にし、購入できる物件の上限額を把握します。
自己資金は現金の貯蓄だけでなく、親からの援助やボーナスなども考慮して、無理のない範囲で設定しましょう。
また、物件購入には購入価格に加えて諸費用がかかります。
新築物件で購入価格の5〜10%、中古物件で8〜13%が目安となるため、それらも含めた予算を計算する必要があります。
2:物件探しを始める
資金計画が整ったら、いよいよ物件探しです。
不動産情報サイトや不動産会社の協力を得て、自分に合った物件を探します。
マンション、一戸建て、注文住宅、建売住宅など、さまざまな選択肢があるため、家族の希望やライフスタイルに合わせて選びましょう。
物件を選ぶ際は、価格だけでなく立地や周辺環境、将来的な資産価値なども考慮することが重要です。
3:物件の内見と決定
気になる物件が見つかったら、内見を行いましょう。
内見では、物件の状態や設備、日当たりなどを確認し、質問があれば不動産会社の担当者に聞くことが大切です。
中古物件の場合、リフォームが必要な箇所もあるため、その点も確認しておきましょう。
内見後、物件が気に入れば、早めに購入の申し込みを行うことをおすすめします。
人気のある物件は早く売れてしまうため、タイミングを逃さないよう注意が必要です。
□一戸建てとマンションどちらを選ぶべきか？
家を購入する際には、一戸建てとマンションのどちらを選ぶかという大きな選択肢があります。
それぞれにメリットとデメリットがあるため、自分や家族のライフスタイルに合ったものを選ぶことが重要です。
ここでは、一戸建てとマンションの特徴を比較して見ていきましょう。
1:自由度の違い
一戸建ての最大の魅力は、住居に関する自由度の高さです。
間取りや設備を自由に決められるほか、リフォームや増築を行う際も自分の希望に合わせて設計できます。
一方、マンションは既に設計された間取りであるため、選択の自由度が低く、リフォームの際も管理規約による制限があります。
そのため、住まいに対して自由な選択や変更を求める人には、一戸建てが向いています。
2:防犯面と管理の違い
マンションは、共用部分の防犯設備が充実しており、セキュリティ面では一戸建てよりも安心感があります。
防犯カメラやオートロック、管理人の常駐などが備わっているため、特に都市部では人気があります。
一方、一戸建ては防犯対策を自分で行う必要があり、管理の手間もかかります。
マンションの場合、共用部分のメンテナンスや清掃は管理組合が行うため、日常の手間が少ないという点もメリットです。
3:交通利便性と住環境
マンションは駅近や商業施設が充実したエリアに建てられることが多く、交通利便性や生活の便利さが特徴です。
一方、一戸建ては、主に閑静な住宅街に建てられているため、車が必要になる場合もありますが、静かで広い住環境を手に入れることができます。
家族の生活スタイルに合わせて、交通利便性を重視するのか、広い居住スペースを重視するのかを判断することが大切です。
□注文住宅と建売住宅の選び方
一戸建てを選ぶ際には、注文住宅と建売住宅のどちらを選ぶかという選択肢も重要なポイントとなります。
どちらもそれぞれに特徴があり、家を建てる際のプロセスや予算に大きく影響するため、違いを理解しておくことが大切です。
1:注文住宅の特徴
注文住宅は、土地選びから始まり、建物の設計を自由に行うことができるため、こだわりを持った家を建てたい人に適しています。
設計の段階から細かい仕様を決められるため、間取りや設備、デザインなどすべてを自分好みに仕上げることが可能です。
しかし、自由度が高い分、打ち合わせに多くの時間がかかり、工事が完了するまで長い期間を要することがデメリットです。
また、予算管理も難しく、こだわりすぎると予算オーバーになりやすい点も注意が必要です。
2:建売住宅の特徴
建売住宅は、あらかじめ設計・建築された住宅を購入する形式で、価格が比較的安く抑えられるのが特徴です。
設計や建材が統一されているため、効率的にコスト削減が図られており、短期間で購入から入居まで進めることができます。
ただし、建売住宅は設計の自由度が低く、すでに完成された住宅のため、大きな変更が難しいというデメリットがあります。
しかし、住宅の性能やデザインが標準化されているため、質の高い住宅を比較的安く購入できる点は大きな魅力です。
3:セミオーダータイプという選択肢
注文住宅と建売住宅の中間に位置する選択肢として、セミオーダータイプの住宅があります。
これは、あらかじめ決められたプランや仕様の中から選び、部分的にカスタマイズできるという方式です。
注文住宅ほどの自由度はありませんが、比較的短期間で予算を抑えつつ、自分の好みに合った住宅を建てることができるため、最近では人気の選択肢となっています。
□まとめ
家を買う際には、計画的な準備と適切な判断が必要です。
まず、購入前に知っておきたいポイントとして、家を買うタイミングや予算、平均的な購入年齢や返済期間について理解することが大切です。
住宅ローンの返済計画や自己資金の設定をしっかり行うことで、無理のない購入が実現します。
次に、家を購入するまでのプロセスをしっかりと把握しましょう。
資金計画を立て、不動産サイトで物件を探し、内見をして購入を決定するまでの手順をスムーズに進めるためには、事前の準備が欠かせません。
そして、一戸建てとマンションのどちらを選ぶかも、重要な判断ポイントです。
自由度や管理のしやすさ、防犯面、交通利便性など、ライフスタイルに合わせた選択をすることで、より快適な住まいが実現します。
この記事を参考にして、初心者でも安心して家を購入するための第一歩を踏み出してください。
