皆さんは、注文住宅を購入する際に譲れない条件はありますか。
主婦の方でしたら特に、「掃除のしやすさ」は家づくりをする上で見逃せないポイントなのではないでしょうか。
今回は、掃除がしやすい家づくりについて、間取りや部屋ごとのポイントをご紹介します。
□掃除がしやすい家の実現には、間取りが重要!
掃除がしやすい家づくりには、建築の段階で間取りを工夫する必要があります。
まずは、どのような間取りの家が掃除しやすいのか、その特徴をご紹介します。
*凹凸を可能な限りなくす
掃除のしやすい家の特徴として、凹凸が少ないことが挙げられます。
部屋の角の部分は掃除がしにくいため、頻繁にチェックしないと、気がつけば埃や汚れが溜まってしまいます。
また、家の中に段差が多いと、それだけで掃除がしにくくなってしまいます。
掃除をしやすくするには、できるだけ平面でかつ凸凹の少ない間取りにしましょう。
*コンセントの設置場所に注意する
掃除機をかける際に、部屋まで掃除機のコードが届かなくて苦労したという経験はございませんか。
掃除したい部屋にコンセントがなかったり、コードが部屋の上側にあったりすると、掃除がさらに大変になってしまいます。
そうならないために、家の間取り決めの際には、コンセントの位置はこれで良いのか、設置数は十分かしっかりと考えましょう。
*掃除動線をつくる
掃除がしやすい家づくりには、「動線」をつくると良いでしょう。
特に洗面台やキッチンなどの水回りは、掃除の際に頻繁に使用するので、できるだけ1箇所にまとめた方が、掃除がしやすくなります。
また、近年では物を収納に隠すスタイルが流行っています。
掃除用具はつい壁に置きっぱなしにしてしまうこともあるので、最初から置く位置を指定しておくと良いでしょう。
□汚れやすいキッチンを掃除しやすくするには?
家の中で、最も汚れやすい場所が、お風呂場やキッチンなどの水回りです。
水回りには、カビや水垢が発生しやすいため、特に入念に手入れしなければならず、掃除が面倒ですよね。
そんな水回りの中でも汚れやすいのが「キッチン」です。
なぜキッチンが汚れやすいのかと言うと、キッチンでは水だけでなく「油」も使用するからです。
油は水に比べて落としにくく、料理の際にはコンロ周りだけでなく床にまで飛散します。
これを放っておいてしまうと、なかなか落ちない汚れとなってしまいます。
また、油だけでなく水も、キッチンでは大敵となります。
水分には、たくさんの細菌が含まれており、排水溝に溜まった食べ物かすが餌となり、ぬめりが発生します。
このように汚れがつきやすいキッチンですが、設備や素材を工夫することで、掃除しやすくすることが可能です。
まず、コンロの設備ですが、掃除のしやすさという面では、ガスコンロよりもIHコンロを選んだ方が良いです。
IHコンロであれば、温める部分が平らであるため、凹凸の多いガスコンロよりも油を拭き取りやすいです。
次に、調理部分とシンクの素材選びですが、メンテナンスのしやすさという面では、「ステンレス製」がオススメです。
近年のステンレス製キッチンでは、傷がつきにくく目立ちにくいよう加工されたものもあるため、長期間使用しても劣化を感じづらいです。
そして、キッチンの壁の素材にも注意しましょう。
キッチンの壁として良くクロスが使用されますが、キッチンパネルの方が掃除しやすくなります。
キッチンパネルは、水や油などの汚れを表面に浮かせる機能があるため、調理後に表面を拭くだけで汚れを取ることができます。
最後に、レンジフードの機能にも着目しましょう。
最近では、遠心力によって油汚れを吸い込むフィルターレスなものも販売されています。
フィルターレスの方が掃除の時に楽なので、こちらを選んだ方が良いでしょう。
このように、キッチンの設備や素材を工夫することで、面倒な掃除もしやすくなります。
□部屋ごとに掃除がしやすくなるポイントをご紹介!
ここまで、掃除のしやすい住宅の間取りや、キッチンでできる工夫についてご紹介しました。
しかし、掃除が大変な場所は、キッチンやお風呂場などの水回りだけではないです。
特にリビングには、テレビなどたくさんの物が置かれているため、掃除の際に煩わしいと感じる方は多いでしょう。
そこで、それぞれの部屋でできる、掃除がしやすい空間にするためのポイントをご紹介します。
まずは、玄関や廊下でできるポイントをご紹介します。
玄関で気をつけるべきことは「十分な収納スペースを設ける」ことです。
玄関には、靴や傘、場合によってはベビーカーなど、外で使用するものを収納するご家庭が多いでしょう。
そのため、十分な収納場所が確保されていないと、物を収納できずに玄関に放置してしまうこととなります。
ものが散乱してしまうと、掃除もしにくくなってしまうので、玄関や廊下には大きめの収納スペースを設けましょう。
次に、リビングやダイニングについてご紹介します。
リビングやダイニングで気をつけるべきポイントは「コンセントを多く付けること」です。
特にリビングでは、テレビを見たりルーターを設置したりと、家電製品を多く配置します。
コンセントの数が足りないと、タコ足の配線を用意したり、コンセントのある場所から延長コードを伸ばしたりする必要が出てきます。
コンセントを多めに付けることで、コードが散乱し見栄えが悪くなることを防げます。
また、床材にも注目すると良いでしょう。
明るめの床材だと、埃や傷が目立ちにくいです。
反対に、暗めの材質だと汚れが目立ちやすくなります。
どちらの方が良いかは人それぞれですが、自分の好みに合った材質を選びましょう。
最後に、寝室でのポイントを説明します。
寝室でも、玄関と同様に収納スペースを設けましょう。
洋服や寝具など、ついつい収納せずにそのままにしてしまいがちですが、収納スペースが十分にあることで、寝室がもので溢れてしまうことを防げます。
また、寝室だけでなく、子供部屋にも収納を設けるようにしましょう。
□外観のメンテナンスにも注意!
ここまでは、主に家の内側についてご紹介しました。
ですが、家で掃除しなければならない部分は、何も内側だけではありません。
長年住んでいると、外壁や屋根のメンテナンスが必要になってきます。
ここからは、そんな家の外側部分で、手入れをしやすくするためのポイントをご紹介します。
*屋根や外壁の素材
まず、屋根や外壁に使用する素材について説明します。
屋根や外壁には、耐久性の高い素材を選びましょう。
屋根や外壁は、雨や風などの天候の影響を直接受けるため、強度の弱い材質だとすぐに修理が必要になります。
最近では、綺麗な状態を保てるセルフクリーニングや、汚れがつきにくい素材、メンテナンスの必要がないものも販売されています。
*ベランダにも耐候性が高い素材を使用するべき
屋根や外壁と同様に、ベランダも天候の影響を大きく受けます。
また、壁に亀裂が入るといった、月日が経つにつれて劣化が見えてきます。
メンテナンスのしやすさという面では、ベランダやウッドデッキには樹脂製のものを使用すると良いでしょう。
樹脂製のものの方が、無垢材のものよりも耐久性が高いため、メンテナンスをする手間が省けます。
また、「雨どい」にも注意が必要です。
雨どいには、風で飛ばされてきた葉っぱが詰まってしまったり、老朽化したりして水が溢れてしまう可能性があります。
そうなってしまうと、住宅そのものにも影響が出てしまうため、注意が必要です。
特に雨どいに関しては、高い場所に設置されているため、家主が高齢化してしまうとなかなか手入れができなくなります。
将来のことも考え、できるだけ耐久性の高い商品を購入しましょう。
□まとめ
マイホームには長期間住み続けるため、掃除しづらい家だと気がつけば何年も手をつけていないという事態に陥りがちです。
また、メンテナンスのしやすい住宅ですと、修理やリノベーションなどの費用を抑えることにも繋がります。
注文住宅を購入の際は、間取りや設備を工夫して、掃除しやすい家づくりを目指しましょう。