高齢者や介護に効率的な住まいについて知っていますか。
これからの将来、安心して暮らすためにはバリアフリーを考えた設計が大切です。
今回は高齢者でも安全できる住まい設計の考え方、バリアフリー化のポイントについてご紹介します。
□生活動線上の幅や広さを知ることが大事
バリアフリーの整った住宅を設計する上で、日常の生命動線を考えることは大切です。
トイレでは座ったり立ち上がったり、玄関を出入りしたり日常生活で動きが多いことが分かります。
年をとると、こういった日常の動きも大変になってきます。
車いすや介護が必要な生活になれば、曲がり角や生活動線上は幅を広くすることが大切でしょう。
出入口の開閉を引き戸にすると、幅が十分に確保でき介助者もスムーズにサポートができます。
また、収納においては生活動線上にものを置かないよう注意しながら、必要なものを取り出しやすくする工夫をしましょう。
収納家具を手すりとして使うこともできます。
□バリアフリー化のポイントをご紹介
実は、高齢者のケガの約8割は家庭内で起こっていると言われています。
大半の時間を過ごすだろう住宅での事故なら、安全な設計にすれば未然に防げますよね。
そこで今回はバリアフリーに大切なポイントを4つ紹介します。
1つ目は、段差をなくすことです。
些細な段差もつまずきや転倒のリスクがあります。
2つ目は、手すりの取り付けです。
家庭内では立ち座りや歩く動作に注意が必要でしょう。
体を支える手すりは、立ち上がりや座る際といった動作を補助し、体の負担を減らします。
手すりの位置や高さは利用者の身長や身体機能によって変わるので、本人と一緒に決めましょう。
3つ目は、滑りにくく、車いすで移動しても傷つきにくい床材にすることです。
老人ホームではよく使われる塩化ビニール製の素材は、耐水性や耐久性に優れています。
しかし、住宅で使うとなると抵抗がある方が多いでしょう。
そこでおすすめなのが、タイルカーペットです。
タイルカーペットは滑りにくく、摩擦に強いという特性に加え、色やデザインも豊富なので住宅にもピッタリでしょう
4つ目は、ヒートショック対策です。
ヒートショックとは、急激な温度変化で血圧が大きく変化したり、脈拍が乱れるといった体に起きる悪影響のことです。
あまりに急激な変化は、心臓や脳の血管に大きな負担がかかります。
ヒートショックは特に冬場、高齢者に多いと言われています。
そこで室内の温度変化を少なくする工夫をしましょう。
熱が出入りする窓やドアを熱伝導率の低い素材を使ったり、気密性を高め、すき間風を防ぐようにすれば断熱性が向上します。
また、断熱材を入れたり、浴室に暖房機能付きの換気性を導入することもおすすめです。
□まとめ
高齢者で安全できる住まい設計の考え方、バリアフリー化のポイントについて解説しました。
この記事を参考に、将来安心して暮らせる住まいの実現にお役立てくだされば幸いです。