注文住宅を建てることは、多くの人にとって人生で一度きりの大きなイベントです。
その一方で、夫婦の意見の食い違いが原因で喧嘩になることも少なくありません。
人生最大の買い物であり、将来の生活の基盤となるため、細部に至るまでの決定が重要です。
今回は、注文住宅を建てる際に夫婦喧嘩を避けるためのポイントと、意見の食い違いが発生したときの解決策について詳しく解説します。
□注文住宅で夫婦の意見がすれ違いやすいポイント
注文住宅を建てる際には、様々な場面で夫婦の意見が衝突することがあります。
以下に、特に意見が対立しやすいポイントをいくつか紹介します。
1:予算と住宅ローン
まず、予算に関する問題です。
どのくらいのコストをかけるべきかで意見が分かれることが多いです。
例えば、「頭金をどのくらい用意するか」「返済期間をどのくらい設けるか」「借入限度額まで利用すべきか」といった判断は、その後の生活に大きく関わるため、すれ違いが生じやすいポイントです。
2:購入のタイミング
「今すぐに購入すべきかどうか」で揉めることもあります。
「金利が低いうちに購入したい」という意見と、「もう少し頭金を貯めてからのほうがいい」「子どもの進学先が決まってからがいい」といった意見がぶつかることが典型的です。
3:立地
立地選びも大きな問題です。
「アクセスの利便性」「周辺施設の充実度」「治安」「子育て環境」など多くの要素が絡むため、お互いの希望が一致しないことが多いです。
特に「お互いの実家へのアクセス」なども議論の対象になります。
4:建物の種類と注文住宅の内容
持ち家を購入する際には、一戸建て住宅とマンションのどちらが良いか、さらには建売住宅と注文住宅のどちらが良いかといった選択肢があります。
それぞれの選択肢にメリットとデメリットがあり、間取りや建材選び、導入したい設備など決めるべきポイントが多いため、意見の対立が起こりやすいです。
□夫婦の意見が合わないときの3つのルール
注文住宅の建築において、夫婦の意見が合わないときには、特定のルールを設けることで円滑な話し合いが可能になります。
以下に、意見の対立を解決するための3つのルールを紹介します。
1:間取りは家に長い時間いる人の意見を優先する
家づくりにおいて、どのような間取りにするかは重要です。
間取りは家に長い時間いる人の意見を優先することをルールにします。
例えば、男性が会社にいることが多く、女性が家にいることが多い場合は、間取りについては女性の意見を優先すると良いでしょう。
リモートワークが増えた現代では、リモートワークに関する間取りは家で働く人の意見を優先することが求められます。
2:かける費用はお金を稼いでくる人の意見を優先する
次に、家づくりにかかる費用については、お金を稼いでくる人の意見を優先します。
共働きの場合は、双方が意見を出し合い、その折衷案で決めるのが良いでしょう。
お金を稼ぐこととお金を使うことはセットなので、かける費用を実現するために必要な費用についてしっかりと話し合いをすることが大切です。
3:勉強をしている方の意見を優先する
特定の分野について深く勉強している方の意見を尊重することも重要です。
例えば、キッチンについて男性が勉強しているならば、男性の意見を優先します。
家のデザインについて女性が勉強しているならば、女性の意見を優先することが理にかなっています。
これにより、専門的な知識に基づいた決定ができ、結果的に満足度の高い家づくりが可能となります。
□どのようにして夫婦喧嘩をおさめるか?
注文住宅を建てる過程で夫婦喧嘩が避けられない場合、喧嘩を円滑におさめる方法を知っておくことが重要です。
以下に、夫婦喧嘩をおさめるための具体的な方法を紹介します。
1:担当者にゆだねる
夫婦喧嘩が発展してしまった場合、営業担当者にゆだねる方法があります。
営業担当者は「どちらの意見を採用すべきか」を根拠をもとに判断してくれます。
また、営業担当者は夫婦では思いつかなかった全く別の案を提示してくれることもあります。
事前に「もしものときは、営業担当者に任せよう」と約束しておくと良いでしょう。
2:子供の立場になって考える
夫と妻の立場で考えるのではなく、子供の立場に立って考える方法も有効です。
新築住宅を建てるときの夫婦喧嘩は、お互いが自分のことを優先することから起こります。
しかし、子供の立場に立てば意見が衝突することは避けられます。
夫婦喧嘩が発展してしまったら、お互いに一度「子供の立場」を考えるようにしましょう。
3:時間を置く
どうしても意見が折り合わず、夫婦喧嘩に発展してしまうこともあるでしょう。
このような場合、一度時間を置いてみることをおすすめします。
時間を置くことで感情ではなく理屈で物事が考えられるようになります。
「なぜ私はこんなことにこだわっていたのだろう」「俺が一歩譲ってあげればいいか」といった冷静な判断ができるようになるでしょう。
□夫婦喧嘩を避けるための具体的なステップ
夫婦喧嘩を避けるためには、事前にしっかりと対策を講じることが重要です。
以下に、夫婦間で円滑な家づくりを進めるための具体的なステップを紹介します。
1:予算計画を練る
まず、予算計画を練ることが大切です。
予算の範囲内で何ができるかを明確にし、お互いに納得できる形で話を進めましょう。
予算がはっきりしていれば、無駄な出費を避けることができ、意見の食い違いを減らすことができます。
また、客観的なデータを基に予算を決めることで、お互いの感情的な衝突を避けられます。
2:役割分担を明確にする
家づくりの各段階で誰がどの役割を担当するかを明確にすることも重要です。
例えば、間取りの決定は妻が担当し、設備の選定は夫が担当するなど、得意分野に応じて役割を分担することで効率的に進めることができます。
役割分担が明確であれば、お互いの意見が尊重されやすくなります。
3:専門家の意見を取り入れる
専門家の意見を取り入れることで、夫婦間の意見の対立を避けることができます。
設計士やインテリアコーディネーターの意見を参考にし、第三者の視点からアドバイスを受けることで、冷静に話し合いが進むことが期待できます。
専門家は中立的な立場からアドバイスを提供してくれるため、お互いが納得しやすいです。
4:定期的に話し合う時間を設ける
家づくりの過程では定期的に話し合う時間を設けることが重要です。
定期的な話し合いにより、お互いの意見や進捗状況を確認し、問題が発生した場合にすぐに対応できます。
また、話し合いを重ねることで、お互いの理解が深まり、夫婦間の信頼関係も強化されます。
□まとめ
今回は、注文住宅を建てる際に夫婦の意見が衝突しやすいポイントや、その対策についてご紹介しました。
まず、予算や購入のタイミング、立地、建物の種類や内容など、意見が分かれやすいポイントを把握することが大切です。
次に、意見が合わないときには、家に長くいる人の意見を優先する、お金を稼ぐ人の意見を優先する、勉強している人の意見を優先するなどのルールを設けることで、円滑な話し合いが可能となります。
また、夫婦喧嘩をおさめるためには、担当者にゆだねる、子供の立場になって考える、時間を置くなどの方法が有効です。
さらに、夫婦喧嘩を避けるためには、予算計画を練る、役割分担を明確にする、専門家の意見を取り入れる、定期的に話し合う時間を設けるなどの具体的なステップを踏むことが重要です。
これらの対策を講じることで、夫婦間の衝突を避け、円満な家づくりが進められるでしょう。