ログハウスのような木の家をテレビで見て、自然素材の家に興味を持ったという方は多いのではないでしょうか。
実は私もその1人で、アルプスでおじいさんと幼い少女が暮らす系のアニメをみてから自然素材の家に興味を持ちました。
いつか、アルプス山脈のどこかに自然素材の家を建てて、のんびり生活したいです。
そんな私の話はさておき、自然素材の家に興味を持ち始めた方は、自然素材についてもっと詳しく知りたいとお考えではないでしょうか。
例えば、「自然素材にはどんな種類のものがあるのだろう」「自然素材にするメリットとデメリットは何だろう」など。
今回はそのような疑問を解消できる内容をご紹介しておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
□自然素材の家とは?
自然素材の家とは、建材に無垢材、壁に珪藻土や漆喰などが使用されている住宅のことです。
自然素材である無垢材や珪藻土について詳しく見ていきましょう。
*無垢材
無垢材とは、丸太から切り出した木材のことです。
例えば、スギやヒノキなどが使用されています。
・スギ
肌触りが良いため、小さいお子様がいらっしゃる家庭やペットを飼っている家庭も安心して使用できます。
一方で、傷がつきやすかったり独特の香りがあったりするため、それらの点が合わないと感じる方は控えたほうが良いかもしれません。
・ヒノキ
独特の香りに癒し効果があることから、ヒノキ風呂のように生活の癒しの場に使用する方もいらっしゃいます。
また、耐久性に優れているだけでなく、調湿効果があるうえにシロアリ防止効果も持っています。
価格は高額な傾向にありますので、予算に余裕のある方におすすめです。
*珪藻土
珪藻土は、古代の植物性プランクトンの殻の化石が海底に堆積し、それが化石化したものです。
内部に小さい孔が無数に存在しているため、水分を吸収したり放出したりする調湿効果に優れています。
耐熱性にも優れているため、夏に快適に過ごせる外壁材として人気です。
*漆喰
漆喰は、消石灰に麻やわらなどの繊維、海藻のりを入れて混ぜ合わせたものです。
歴史的建造物にも使用されているほど壁材として昔から使用されており、現在も天井や壁の仕上げ材として有名です。
珪藻土と同様に調湿性に優れており、夏の湿った季節は湿気を吸収し冬の乾燥した季節は水分を放出するため、年中快適に過ごせます。
また、年月が経つとともにゆっくりと固まっていくため、劣化しにくいというメリットもあります。
その一方で、養生、下塗り、仕上げというように施工の工程が長いため、工期が長くなるのがデメリットです。
□自然素材の家のメリットとデメリットをご紹介!
*自然素材の家のメリット
1つ目は、健康的な暮らしができることです。
自然素材は化学物質を発生させないため、ぜんそくやアトピーで悩む方も快適に生活できます。
2つ目は、機能性が高いことです。
先ほどの無垢材や珪藻土の説明でご紹介したように、自然素材は調湿性、防虫性、耐久性、耐熱性に非常に優れています。
それだけでなく、防臭機能や蓄熱機能にも優れていますので、生活の快適さについては最高レベルと言えるでしょう。
3つ目は、デザインを楽しめることです。
モダン和風なデザインにしたいならヒノキ、シンプルモダンなデザインにしたいならスギというように、自然素材の種類によってデザインを大きく変えられます。
また、近年の家は洋風デザインが多いことから、自然素材のデザインの家は周囲の目を引くような独自性を生み出せます。
*自然素材の家のデメリット
1つ目は、初期費用が高いことです。
自然素材は貴重なため製造費用と施工費用が高く、その分家の建築費用も高くなります。
全く同じ間取りと設備の家の場合、人工素材の家よりも自然素材の家の方が費用は高額です。
機能性が高いことからランニングコスト(水道光熱費やガス代など)は人工素材の家よりも安くなる傾向にありますが、初期費用が高いために一時的に資金不足になりやすいことを知っておきましょう。
2つ目は、耐水性が低い傾向にあることです。
無垢材や漆喰などの自然素材の家は水に弱いものが多く、降水量が多い地域や湿気が高い気候の地域ではあまり見かけません。
自然素材そのものの香りや触り心地を活かすべく、水をはじくようなコーティングをしないためです。
□自然素材の家にリノベーションする際の費用の目安をご紹介!
人工素材の家から自然素材の家にリノベーションする際の「フローリングを無垢材にしたとき」と「室内の壁を漆喰や珪藻土で仕上げたとき」の施工費用相場について見ていきましょう。
*フローリングを無垢材にしたとき
フローリングを無垢材にしたときの費用の相場は、6畳程度の広さの場合、1平方メートルあたり12,000円から20,000円です。
ただし、無垢材の中でも種類や施工方法によって金額は上下するうえ、下地から補修していく場合はさらに高くなる可能性もあります。
一方で、施工方法が上張りの場合は床を解体して撤去する作業がありませんので、費用は抑えられます。
*室内の壁を漆喰や珪藻土で仕上げたとき
・漆喰で仕上げたとき
室内の壁を漆喰で塗装して仕上げた場合の費用相場は、1平方メートルあたり4,000円から8,000円ほどです。
もともと壁が何かの素材で塗装されている場合は、その塗装の撤去費用がかかることを知っておきましょう。
・珪藻土で仕上げたとき
室内の壁を珪藻土で塗装して仕上げた場合の費用相場は、1平方メートルあたり3,000円から6,000円です。
こちらも漆喰と同様に、塗装状態によってはさらに費用がかかる可能性があります。
□自然素材で家を建てる際の費用はいくらくらい?
自然素材で家を建てる際の費用は、自然素材でない場合の費用よりもおよそ2割から3割ほど高くなります。
全国、そしてエリア別の費用相場について見ていきましょう。
・全国
自然素材ではない注文住宅の全国での費用相場は、坪数38坪で3,534万円です。
自然素材の注文住宅はその2割から3割高くなりますので、4,240万円から4,594万円と考えておきましょう。
・首都圏
自然素材ではない注文住宅の首都圏での費用相場は、坪数38坪で3,809万円です。
そのため、同様に自然素材の注文住宅の費用相場を計算すると、4,570万円から4,951万円ほどになります。
・関西圏
自然素材ではない注文住宅の関西圏での費用相場は、坪数39坪で3,742万円です。
よって、自然素材の注文住宅の費用相場は4,490万円から4,864万円と考えられます。
・東海圏
自然素材ではない注文住宅の東海圏での費用相場は、坪数38坪で3,606万円です。
自然素材の注文住宅の費用相場を計算すると、4,327万円から4,687万円ほどとなります。
・その他のエリア
首都圏、関西圏、東海圏以外のエリアにおける自然素材ではない注文住宅の費用相場は、坪数37坪で3,356万円です。
しがたって、自然素材の注文住宅の費用相場は、4,027万円から4,362万円になります。
□まとめ
今回は、自然素材の家について詳しく知りたい方へ向けて、「自然素材の家とは何か」「自然素材の家のメリットとデメリット」「自然素材の家にリノベーションする際の費用の目安」「自然素材で家を建てる際の費用相場」の4つをご紹介しました。
自然素材の家は耐久性が高いだけでなく、耐熱性、調湿性、消臭効果、癒し効果など、生活の快適さを支える機能性に大変優れています。
また、ぜんそくやアレルギーを持つ方も安心して快適に生活できるのも大きなメリットです。
家の快適さを追求したい方、ぜんそくやアレルギーに苦しまない健康的な生活を送りたい方は、ぜひ自然素材の家を検討してみましょう。