注文住宅を建てる際は、間取りはもちろん、外観も良くしたいという方が多いでしょう。
外観のデザインは豊富なためどれにすれば良いか迷ってしまいがちです。
後悔しないように、あらかじめ人気の外観のデザインや、外観を考える際のポイントを知っておきましょう。
今回は、注文住宅の人気の外観デザインや失敗しやすいポイントなどをご紹介します。
□注文住宅の外観の決め方とは?
注文住宅の外観デザインを決めるには、どのような順序で検討すれば良いのでしょうか。
思いつきで考えるより、項目ごとに決めていく方が効率的にデザインを決められます。
以下では、項目ごとに外観の決め方をご紹介します。
1つ目は、コンセプトイメージです。
まず、外観デザインの方向性を決めましょう。
シンプルモダンや和モダン、アメリカンなどの外観デザインから、ベースとなるイメージを考えましょう。
2つ目は、コンセプトカラーとサブカラーです。
外観デザインにはよく使われている主要な色があります。
それを大きく外してしまうとイメージが崩れてしまう恐れがあります。
イメージを崩さないようにまずはメインカラーを選びましょう。
多くの色を組み合わせてしまうと、落ち着かない印象を与えてしまうため、多くても2色にすると良いでしょう。
また、カラーサンプルは室内と室外では色の見え方に差があります。
面積効果により、色の面積が大きくなるほど明るく見えるので、できるだけ大きなカラーサンプルを太陽光に当てながら見ると良いでしょう。
3つ目は、屋根の形です。
屋根の形はその家の印象を大きく左右します。
切妻(きりづま)屋根や寄棟(よせむね)屋根、片流れ屋根、方形(ほうぎょう)屋根などがあります。
屋根は一度施工すると簡単には変えられないため、じっくり検討すると良いでしょう。
また、屋根もデザインごとに相性があります。
それぞれの屋根の形と外観のイメージを合わせるようにしましょう。
4つ目は。素材です。
主な外観素材には、サイディング、ガルバリウム、モルタル、タイル、ALCなどがあります。
素材を上手に使い分けることで高級感を演出できます。
また、外壁素材はカラーリングにも影響します。
同じ色でも表面がツルツルしたものは色が濃く、ザラザラしたものは色が薄く見えます。
外壁素材はメンテナンスのしやすさや、加工のしやすさ、耐久性がそれぞれ異なるため、最適なものを選びましょう。
5つ目は、窓です。
窓の数や大きさ、配置なども外観イメージに影響を与えます。
例えば、大きな引き違い窓は機能的に便利ですが、小さい窓を配置することでよりおしゃれになります。
また、小さな窓は家の中が見づらくなるため、防犯面でもメリットがあります。
6つ目は、それらを繋ぐものです。
地面や、縁取り、植栽、装飾などが挙げられます。
家の各部分のデザインがおしゃれだと、家全体がおしゃれになるわけではありません。
全体的な外観のイメージは、家全体の調和で決まります。
それぞれの良さを引き出せるようにしましょう。
□注文住宅の外観で失敗しやすいポイント
注文住宅の外観を考える際に、失敗しやすいポイントが存在します。
以下ではそのポイントをご紹介します。
1つ目は、流行を取り入れすぎることです。
流行のデザインを取り入れ過ぎてしまうと、10年後には飽きてしまう可能性があります。
長年住むことを想定して、飽きないデザインにすることがポイントです。
「シンプルでおしゃれな住宅」、「定番のデザイン」を意識すると良いでしょう。
2つ目は、凹凸が多すぎることです。
凹凸が多い住宅は、細かい作業が増えるためメンテナンス費用が高くなってしまいます。
住宅は経年劣化するため、将来的に必ずメンテナンスが必要になります。
そのため、外観デザインを考える際には、メンテナンスのことも考慮しましょう。
3つ目はカラーサンプルの色が想定と違うことです。
外壁の色は室内で見るのと、室外で見るのとでは色の見方が異なります。
そのため、完成後の色に後悔しないためにも、太陽光が当たる場所で色を確認しましょう。
また、面積効果があるため、小さいサンプルと外壁一面に色を塗装した場合では印象が異なります。
大きなカラーサンプルで色を決めるようにしましょう。
4つ目は、周囲の雰囲気から浮いてしまうことです。
理想の住宅になっても、周囲の景観との調和が取れていないと、悪目立ちしてしまう恐れがあります。
特に、個性があるデザインにする際は、周囲の街並みを事前にチェックしておきましょう。
□注文住宅の人気の外観デザインをご紹介!
*モダン
モダンスタイルはシンプルなデザインを意識した外観が特徴です。
形はシンプルですが、外壁の色を落ち着いたものにすることで、よりおしゃれな印象を与えられます。
また、玄関や窓のサッシ部分を金属やガラスにすることでデザイン性が高まります。
シンプルでスタイリッシュな印象にしたい方におすすめです。
*洋風モダン
洋風モダンは洋風の住宅を現代風にアレンジした外観が特徴です。
日本にはないデザインを取り入れつつ、日本の景観に合わせた外観になります。
また、洋風モダンにもいくつか種類があり、窓や出入り口が広い北欧スタイルや明るい光に映える南欧スタイルが人気です。
洋風モダンは自然素材を使うことが多いため、自然にも溶け込みやすいでしょう。
自然素材を使い、海外らしさを取り入れたい方におすすめです。
*和モダン
和モダンは、和風の要素を取り入れたモダンスタイルが特徴の外観です。
日本らしさを表現しつつ、デザイン性にこだわりたい方におすすめです。
そのため、幅広い年代の方に愛されており、二世帯住宅に採用されるケースが多くなっています。
*ナチュラル
ナチュラルは暖かい雰囲気を演出できることが特徴です。
白やベージュなどの柔らかい色を取り入れることで、自然な印象を与えられます。
また、石材や木材を使用するため、自然素材を豊富に取り入れたい方におすすめです。
*北欧
北欧はレンガや淡い色味の石材を使う外観です。
北欧デザインは一般的なデザインよりも個性的なデザインです。
また、シンプルなデザインにした上で、玄関や窓のデザインを工夫することでオリジナリティを出せるでしょう。
周辺の住宅とは異なる、個性的な住宅にしたい方におすすめです。
□家の外観を決める時の注意点
家の外観は好みのデザインにすることも重要ですが、それ以外にも注意すべきポイントがあります。
*メンテナンス
長年住み続けることになるため、外壁の塗装や補修など様々なメンテナンスが必要になります。
そのため、家の外観を決める際には将来的にかかるメンテナンス費用を考慮しましょう。
初期費用が高くても、将来のメンテナンスがほとんど必要ない素材や外壁もあります。
*プライバシー、防犯
家の外観を考える際には、外からの視線も意識しましょう。
デザインばかりを重視してしまうと、外から室内が丸見えになってしまうこともあります。
理想のデザインにできても、常に外からの視線を感じながら生活するのはストレスが溜まってしまいます。
それを防ぐためにも、プライバシーや防犯を意識して、デザインを考えましょう。
□まとめ
今回は、注文住宅の人気の外観デザインや失敗しやすいポイントなどをご紹介しました。
理想のデザインの外観にすることだけを意識するのではなく、周囲との調和や、防犯、プライバシーなどの面も考えましょう。
今回ご紹介した、人気の外観デザインやデザインを決める際のポイントなどを参考にして、後悔のない家づくりを実現させてください。